日本ではもう誕生日なのに、今いる街ではまだ前日の夜。家族から届いた「おめでとう」を読んで、うれしいのに、急に帰りたくなる。海外で暮らしていると、そんな誕生日もあるかもしれない。
留学でも、ワーホリでも、海外就職でも、自分で選んだ場所で寂しくなるのは矛盾じゃないよね。「せっかく来たんだから楽しまなきゃ」と思うほど、その気持ちを誰にも言えなくなることもある。
僕なら、誕生日を海外生活の成績発表にしないところから始めたい。今日の予定が空いていることと、この街に来た意味がないことは、別の話だから。🎂
いつもなら一人で食べられる夕飯が、その日だけ妙に静かに感じる。欲しいのは豪華なパーティーより、「今年もあのケーキにする?」と聞いてくれる誰かだったりしない?
恋しくなるのは、場所だけじゃなくて、説明しなくても伝わる関係なのかもしれない。好きな食べ物も、苦手なノリも知っている相手なら、会話のたびに自己紹介から始めなくていい。
海外に来ると、住所や仕事が決まっても、そういう関係まで一緒についてくるわけではない。だから「日本に帰りたい」と感じたら、その中身を少しだけ分けてみよう。母の声が聞きたいのか、気を張らずにご飯を食べたいのか、ただ誰かに今日のことを覚えていてほしいのか。
欲しいものが見えれば、今日できることも小さくできる。海外生活全体の答えを、今夜出さなくて大丈夫。

「もっと話せたら誘われるのかな」と考えて、寂しい夜に単語帳を開く。勉強は役に立つけれど、誰かと安心して過ごしたい気持ちに、いつも勉強で応えなくてもいいと思う。
今回のきっかけになったのは、日本で初めての誕生日を迎えた人の投稿。投稿者は来日して約4か月で、仕事のストレスやホームシックをつづっていた。本人は日本語の会話力をN2程度と説明していて、職場では人種差別的な発言にも悩んでいたという。
日本に来た人の話だけれど、海外にいる日本人にも重なる部分はあるよね。言葉が使えることと、安心できる相手がいることは同じではない。流暢さより先に居場所があっていい。
聞き返しながらでも、散歩はできる。言葉が詰まっても、一緒にパンを選ぶことはできる。「友達を作れる英語力」になるまで、人と会うのを保留にしなくていいんだ。
誕生日だからこそ、知らない人ばかりの交流会に飛び込む元気がない日もある。写真映えする予定を埋めるより、今の体力で楽しめる祝い方を選んでみよう。
たとえば、帰り道に好きな甘いものを一つ買う。日本の友達には「今日ちょっと寂しいから、週末に10分だけ話したい」と送る。時差が合わなければ、声のメッセージをお願いするのもいい。💬
現地の知り合いを誘うなら、「誕生日会を開く」まで大きくしなくていい。「土曜に近所でケーキを食べるんだけど、30分くらい一緒にどう?」くらいの誘いなら、自分も相手も予定を考えやすい。
当日に返事がなくても、それだけで関係の結論を出さないでおこう。お祝いを休日にずらしてもいいし、一人で好きなものを食べる夜を選んでもいい。
寂しさの奥に、職場や学校での嫌な出来事がある場合もある。「日本人だから」と決めつけられたり、発音を繰り返し笑われたりしているなら、それを全部ホームシックとして片づけなくていい。
尊重されることに語学条件はない。説明が上手になれば相手が必ず変わるわけでもないし、毎回その場で言い返す義務もない。
困った言動が続くなら、日時、実際の発言、その場にいた人を記録しておこう。勤務先の機密情報は持ち出さず、自分が保存してよいメッセージなどを残す。信頼できる担当者、学校の相談窓口、現地の労働相談先などに、秘密がどう扱われるかも確認しながら相談する方法がある。
友達との時間は支えになっても、不当な扱いそのものを解決する代わりにはならない。眠れない、食べられない、外に出るのが難しい状態が続くなら、医療や心理の専門家に相談することも選択肢に入れてね。

毎週違う交流会に行って、出身地と仕事の話を繰り返す。それが楽しい人もいるけれど、疲れているときには、出かけるたびに面接を受けている気分になるかもしれない。
僕なら、短く会ってまた会う約束を試したい。同じ時間の散歩、月に2回のボードゲーム、授業帰りのカフェ。活動が決まっていれば、沈黙を全部おしゃべりで埋めなくても過ごせる。
最初は「30分で帰れる」「あまりお金がかからない」「また行きたい場所」という条件で選んでみよう。次に会ったときは「この前のパン、どうだった?」から始められる。前回の続きがあるだけで、話題をゼロから探す負担は少し減るよね。
相手が日本語を学んでいるなら、日本語と英語を少しずつ使うのもあり。疲れた日は、練習の配分より一緒に楽しく過ごすことを優先してもいい。合わない集まりに通い続ける必要はないし、日本の友達との通話もやめなくていいんだ。🌱

「来年は大勢に囲まれていたい」と目標を立てるより、来週も会える小さなつながりを探してみない? 大切なのは人数よりも、普段の暮らしに無理なく入る約束だと思う。
SewaYouは、地図から近くの友達や言語交換の相手を探せるアプリ。海外の暮らしでも、散歩やコーヒーなど共通の興味を入口に、短い時間を一緒に過ごせる相手を探してみよう。
最初の誘いは「この辺のカフェを開拓したいので、週末に30分ほどどうですか」くらいで十分。初めて会うなら人目のある場所を選び、お互いに楽しめたら「来週も同じ時間にどう?」と聞いてみる。誕生日の寂しさを最初から全部話す必要もない。
今日、日本が恋しくてもいい。その気持ちを持ったまま、この街で顔を見てほっとする相手を少しずつ増やしていこう。
SewaYouをダウンロードして、来週の散歩やお茶を一緒に楽しむ相手を探してみよう。