中学・高校で6年、大学でさらに2年。TOEICのスコアもそれなり。Netflixも英語音声で観てるし、洋楽の歌詞だってだいたいわかる。
それなのに、渋谷で外国人に「すみません、駅どっちですか?」って聞かれた瞬間、頭の中が真っ白になる。一言目が出てこない。出てきた一言が "Yes, station..." で止まる。
これは英語ができないんじゃない。「知ってる」けど「使ったことがない」だけ。この差は、ほとんどの日本人が思ってるよりずっと深い。📚

今の日本人の「英語学習」は、ほとんど全部が「触れる」側に偏ってる。海外ドラマを観る。TikTokを英語で流す。通勤中にポッドキャストを聴く。アプリで単語をめくる。
これ全部、インプット。一個も「使ってる」には入らない。
「使う」というのは、相手が自分の返事を待ってる瞬間のこと。間違えたら電車を乗り間違える、寿司じゃなくて生姜焼きが来る、相手の機嫌を損ねる。リアルな結果がついてくる。
ドラマは一時停止できる。目の前にいる外国人は止まってくれない。
だから、何年も勉強した人が、初めて外国人とちゃんと話した日のことを「初めて英語を使った気がする」って言う。これは謙遜じゃない。本当にそうだから。
実際に外国人を前にしないと、絶対に鍛えられない場面が4つある。
自分の文化を説明する。 「なんで日本人は麺をすするの?」「なんでコンビニってあんなにある?」「年賀状って何?」と聞かれて、口が止まる経験ある? 知識としては全部知ってる。でも、英語で説明しようとした瞬間、止まる。
生活のちょっとしたサポート。 スーパーで「これって豚肉入ってる?」って外国人の友達に頼まれて聞く。タクシーで「次の角を左、その先の細い道に入って」と指示する。教科書には載ってないけど、いざという瞬間に絶対に必要なフレーズばかり。
自分が今、感じてることを言葉にする。 "I'm happy" じゃない。先週の月曜、上司の一言でモヤッとした、あの感じ。実家との距離感が、最近ちょっと変わってきた話。今日通勤中に見た光景で、なぜか胸がざわついた理由。みんな、ここで初めて固まる。
お互いの近況を聞き合う。 「お母さん、元気にしてる?」「あのプロジェクト、結局どうなったの?」「引っ越し、決まった?」雑談って、勉強しようと思っても勉強できない、超具体的で小さな言葉でできてる。

いざ口を開こうとすると、頭が固まる。これは英語力の問題じゃない。何年も勉強してきた時間を、全部「受信モード」に使ってきたから、「送信モード」のエンジンがまだ一度も温まってないだけ。
「10年間の勉強、無駄だったかも」とは思わなくていい。勉強でエンジンは作ってある。あとは、それをかけるだけ。エンジンがなかったらそもそも走れないし、走らなかったらエンジンはただ置いてあるだけ。
英語が一番伸びないと感じる日本人ほど、インプット量が多くてアウトプット量がゼロに近い。本人は「もっと単語を覚えないと」「もっと文法を固めないと」と思ってる。でも、本当に必要なのは、勉強を減らして、人間を増やすこと。

このギャップを埋めるのは、新しい英会話スクールじゃない。もう一年Ankiを回すことでもない。週末のオンラインレッスンを増やすことでもない。
たった一人、リアルな人間がいればいい。低い緊張感で、できれば対面で、無理ならビデオ通話で、定期的に話す。それだけ。
なぜリアルな人間がそんなに効くのか。ドラマと違って、予測ができないから。あなたが用意してない質問が飛んでくる。誤解されたらその場で言い直さないといけない。あなたの話がつまらなかったら、相手は退屈する。だから「面白く話す力」も同時に鍛えられる。これは一人じゃ絶対に身につかない。
それでもほとんどの日本人がこの解決策を取らないのはなぜか。恥ずかしいから。「練習したい」と口に出して認めるのが恥ずかしい。話すのが速い人の前で、自分が遅いことを晒すのが怖い。「いつかやろう」じゃなくて、ちゃんと予定に入れて約束しないといけない。
でもコストは、週一のコーヒー一杯。リターンは、「知ってる英語」と「使ったことがある英語」の差。Netflix100話より、会話1回。☕

英会話スクールに通う必要はない。家庭教師でもない。これは「先生型」のギャップじゃなくて、「友達型」のギャップ。相手の人生にちょっと興味が持てて、相手もこっちにちょっと興味を持ってくれる、そういう関係が必要。
SewaYouは、近所で言語パートナーや友達を探せるマップ型のアプリ。日本で使うのに特に向いてる。今いる場所を地図にピンで置く。周りにいる人がそのまま見える。プロフィールを見て「この人、ちゃんと生きてる人っぽいな」と思った相手にメッセージを送る。コーヒー一杯飲みに行って、英語と日本語、ぐちゃぐちゃ混ぜながら話す。スワイプもないし、マッチングアプリのあの空気もない。アルゴリズムが「あなたへのおすすめ」を運んでくるのを待つ必要もない。
一年後、英語で気軽に話せる友達が一人か二人いる人生か、もう一周Ankiを回しながら「なんで自分の英語、まだ理屈っぽいんだろう」と首を傾げる人生か。ギャップは勝手には閉じない。テーブルの向こうにいる本物の人間が、あなたに質問を投げて、あなたの答えを待つ、その瞬間に初めて閉じる。🌏