海外で働き始めた日本人と話すと、だいたい同じ「あの戸惑い」を抱えている。
初めての海外勤務。ある日、隣の同僚がこう言う。「じゃ、金曜休むから」。理由はない。謝罪もない。次の月曜、別の同僚が「体調いまいちだから今週いっぱい休むね」とチャットを一本残して、そのまま消える。
それを見ながら、あなたは固まる。だって日本なら、まず「申し訳ありませんが」から始めて、理由を添えて、周りに何度も頭を下げて、それでやっと有給を出したはずだ。なのに、ここではみんな、こんなにサラッと休んでいく。
しかもあなた自身は、熱があっても出社して、電車が止まった日もなんとか這ってでも行って、「休みます」の一言がどうしても言えない。
頭から離れない問いはこれだ。どうしてみんな、こんなに簡単に休めるんだろう?😅
その問いは、ほどいてみる価値がある。答えは、あなたが思っているところにはないから。

まず、日本の常識をいったん脇に置こう。多くの欧米の職場では、有給を取るのに「立派な理由」なんていらない。
年次有給は、上司が恵んでくれる"お情け"じゃなくて、働く人の当たり前の権利だ。「なんか調子悪くて」で一日休むのは、ごく普通のこと。症状を細かく報告して正当化する必要もない。もっと長めに休む人だっている。それは誰かが見つけた"抜け道"じゃなくて、制度が本来の使われ方をしているだけ。
休むのは、悪いことじゃない。
だから、同僚が理由も言わずに金曜を休んでも、体調不良で一週間消えても、彼らは何もズルをしていない。その職場で本当に"珍しい人"は、絶対に休もうとしないあなたの方なんだ。ただ、あなたには比べる相手がいないから、それが見えないだけ。
日本で染みついた「迷惑をかけちゃいけない」は、優しさだ。誰かに負担がいくのが見えるから、あなたは謝るし、無理をする。その感覚自体は、まっとうなものだと思う。
でも海外の職場では、それがそのまま"損な役回り"になりやすい。
みんなが理由も言わず休んでいく中で、あなただけが「休みます」と言えずに全部抱える。しかも一言ごとに「ごめんなさい」「申し訳ないんですが」を付けるから、周りからは逆に不思議がられる。何をそんなに謝ってるの?と。
あなたは"謝りすぎる人"になる。
我慢して踏ん張るのは、美徳のように感じる。でも実際は、誰も残業を代わってくれないまま、便利に頼られる立場が静かに固定されていくだけ。誰かが意地悪をしているわけじゃない。一回ずつのカバーが積もって、勝手にそうなっていくんだよね。

一番つらいのは何?と聞かれたら、たぶんあなたは「仕事量」と答える。でも、それは違う気がする。
仕事の重さは、目に見える。数えられる。あなたを本当にすり減らしているのは、「これが普通なのかどうか、自分で判断できないこと」の方だ。
初めての海外。母国語じゃない言葉で一日中働いて、自分だけの見えない荷物も抱えている。そんな中で、あなたは自分の状況が"普通"なのか"おかしい"のか、まったく分からない。
理由を言わずに休むのがここでは当たり前なの?謝らないのは失礼じゃないの?それとも、謝りすぎる私の方が変なの?しかも、聞ける相手がいない。
同僚に聞くのは違う。彼らはこの状況の"内側"にいる。上司が「もっと休みなよ」と親切に教えてくれるわけもない。だから戸惑いは、出口のないままぐるぐる回り続ける。
しんどいのは、ひとりで戸惑うこと。
これを変えるのは、新しい就業規則でも、分厚いマニュアルでもない。たった一人の"外の人"だ。
あなたの背景を分かっていて、この土地でも暮らしたことがある友達が、こう言ってくれるだけでいい。「理由なんて言わなくていいよ。金曜休むのは普通だし、あなたも休んでいい。全部抱えても"いい社員"にはならない。ただの"一番安く使える人"になるだけだよ」。この一言は、どんな掲示板の書き込みよりも効く。あなたを知っている人が、その土地も分かった上で言ってくれるからだ。💬
僕らがSewaYouを作ったのは、まさにそのため。地図をベースに、近くにいる人を見つけられるアプリだよ。現地の人も、同じように海外で暮らす人も、この生活の"リアル"を分かっている。夜11時に頼る相手が、上司でもネットの知らない誰かでもなく、ちゃんと"基準"を渡してくれる人であるように。🌍
20人もいらない。同じカルチャーショックをくぐった2、3人がいれば十分だ。どこが普通で、どこは押し返していいのか、正直に教えてくれる人が。

「休めない人」になっているなら、やることは三つ。
一つ目。もらえる休みは、ちゃんと取る。 有給はあなたのもの。使うことは、弱さでも、外国人らしさでも、悪いことでもない。チームのみんながとっくにやっていることを、あなたもやるだけ。
二つ目。「手伝い」が「全員のあふれた仕事を永久に肩代わりすること」に変わっていないか、時々立ち止まる。ピンチで一回カバーするのは優しさ。ずっと全部背負うのは、誰も書いていない、誰も追加で払ってくれない仕事の押し付けだよ。
三つ目。これが一番大事で、上の二つを支えてくれる。職場以外の人を、2、3人でいいから生活に入れること。孤立こそが、戸惑いを"永遠のもの"に感じさせる犯人だ。外の基準さえあれば、いつ休んで、いつ押し返して、目の前のこれが本当に変なのかどうかが分かる。
熱があっても行った。電車が止まっても行った。だったら、自分のためにも、ちゃんと"行って"あげていいはずだ。
休んでいい。あなたも、みんなと同じ。
SewaYou は、近くの現地の人や、同じように海外で頑張る仲間と出会える地図ベースのアプリ。職場が渡してくれない"基準"を、代わりに渡してくれる人たちがいる。もしあなたが「絶対に休まない人」になっているなら、いま作るべきなのは、まさにそのつながりだよ。