道で外国人に話しかけられた。質問の意味はわかった。答えも頭の中にある。なのに口が止まる。「この単語で合ってる?」「a と the どっちだっけ?」「発音、変じゃない?」そうやって迷っているうちに相手は去っていく。😅
この「固まる感じ」、わかる人は多いと思う。英語ができないから固まるんじゃない。間違いを採点されると思っているから固まる。 そして、その採点官は実は誰でもなくて、あなたの頭の中にしかいないんだよね。

日本の英語教育は基本的に減点方式だった。テストで a を抜かしたらマイナス。三単現の s を忘れたらマイナス。正解からどれだけ減ったかで点が決まる世界。
その世界で十年以上過ごすと、どうなるか。話す前に頭の中の赤ペン先生が起動する。一文しゃべるたびに「今のミス3個」と採点される感覚。これじゃ口が動くわけがない。
でもよく考えてほしい。実際の会話に赤ペン先生はいない。目の前にいるのは、ただ普通に話したいだけの一人の人間だ。採点しているのは、あなただけ。
最近こんな話を読んだ。あるバイト先の店長が、まかないのオムライスを作ったスタッフに「やり直し!」と言って、皿ごと目の前で捨てた。玉ねぎは焦げてもいなかったのに。割り箸の袋の向きが揃ってない、やる気が見えない、そういう小さいことを延々と指摘してくる店長だったらしい。
でもね、その同じ朝、お客さんは同じ作り手のオムライスを食べて「すごく美味しい」と言っていた。😋
ここに大事なことが全部詰まってる。店長の減点と、お客さんの笑顔は、別物だった。 料理の本当の価値を決めていたのは、皿を捨てた人じゃなくて、美味しいと言った人のほうだったんだよ。

英語を話すときも、まったく同じ構造になっている。
あなたの頭の中の赤ペン先生は、あの店長だ。揚げ足を取り、皿を捨て、「今の文法、間違ってる」とジャッジしてくる。でもその店長は、あなたが本当に伝えたかったことを一度も受け取っていない。
一方、目の前にいる外国人は、お客さんのほうなんだ。彼らはあなたの a/the を採点していない。三単現の s なんて気にしていない。ただ「この人、自分に話しかけてくれた」「言いたいことが伝わった」その一点を喜んでいる。通じた瞬間が、満点なんだよ。
考えてみてほしい。日本語を勉強中の外国人が、助詞を一個間違えながら一生懸命あなたに話しかけてきたとき、あなたは減点する?しないよね。「お、日本語がんばってる」って嬉しくなるはずだ。あなたの英語に対して、向こうもまったく同じことを思っている。
「ちゃんと話せるようになってから話したい」という気持ちは、一見まじめで丁寧に見える。でも実際にやっていることは、あの店長と同じだ。まだ食べてもらってもいない皿を、自分で先に捨てている。
語学が伸びないのは才能のせいじゃない。口に出す回数が圧倒的に足りないからだ。そして口に出せないのは、出す前に自分で減点しているから。完璧主義は丁寧さの顔をした足かせで、あなたから一番大事な「下手なまま話す練習」を奪っていく。
ミスは減点じゃない。ミスは、ただの会話の途中経過だ。

とはいえ、いきなり街で外国人に話しかけるのはハードルが高い。だからこそ、最初は「採点しないと最初からわかっている相手」と話すのが一番いい。
おすすめは、お互いに学び合っている相手を見つけること。あなたが英語を練習したいように、相手も日本語を練習したい。そういう関係だと、ミスはお互いさまになる。赤ペン先生はどこにもいない。下手な英語と下手な日本語が行き交って、それでもちゃんと通じて、笑える。その経験が一回あるだけで、頭の中の店長はだいぶ静かになる。
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だから、完璧な英語を待たなくていい。今夜、地図を自分のエリアに合わせて、プロフィールをいくつか読んで、二人にメッセージを送ってみよう。a/the を間違えてもいい。発音が日本語っぽくてもいい。相手はお客さんのほうで、あなたが話しかけた時点でもう、笑顔になっているから。😎
外国人の友達を作る具体的な始め方は、外国人の友達が欲しいなら、まず捨てるべき思い込み。
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